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前提条件
Google Workspace (GWS) では、同一のメールアドレスでGoogleアカウントは複数作成できません。
本手順は、GWSで作成しようとしたメールアドレスが、既存の個人用Googleアカウントですでに登録されている場合に、個人用アカウントを会社管理下に移行するあるいは個人用アカウントのメールアドレスを変更してもらう (リネーム) ための手順となります。
- 作業対象アカウント
- GWS の導入以前に会社ドメインのメールアドレスで作成された、個人用Googleアカウント
- Gmailはないメーラーで、メールが受信できること(Gmailへのメール切替前、またはGmailと既存のメールサーバーが並行稼働していること)
- 移行するアカウント数分のGWSライセンスが利用可能であること
- 会社テナントへの招待は、Google Workspaceの特権管理者で行うこと
手順
1. 【管理者】移行リクエストの発行
移行リクエストは、以下の2とおりの方法で送付することができる。
※移行リクエストを発行せずに管理外アカウントを退避する場合は、方法②で実施し手順5でbの対応を行う。
方法① 管理外アカウントの一覧から指定しリクエスト
- "特権管理者"の権限を持つユーザーアカウントで、GWSの管理画面へアクセスする
- 左メニューから ディレクトリ > ユーザー を開く
- ユーザーリスト上部にある「その他のオプション」のプルダウンを開き、「管理対象に含まれないユーザー用の移行ツール」をクリックすると、管理対象外ユーザーの一覧が表示される
- 管理対象外のユーザーリストで、移行リクエストを送付したいユーザーをチェックする
- 「移行リクエストをメールで送信」をクリックすると、対象のメールアドレスに移行リクエストメールが送信される → 手順2.へ
方法② ユーザー追加時のエラーダイアログからリクエスト
- "特権管理者"の権限を持つユーザーアカウントで、GWSの管理画面へアクセスする
- 左メニューから ディレクトリ > ユーザー を開く
- ユーザーリスト上部にある「新しいユーザーを追加」をクリックする
- ユーザー追加ダイアログにて、移行対象ユーザーを追加する
- 「ユーザーはすでに存在します」のダイアログが表示されるので、下記の対応をする
- 移行リクエストを行う場合
- 「既存のユーザーに移行リクエストをメールで送信する」を選択し、「続行」をクリック
- 「移行リクエストを送信しました」のダイアログを「完了」で閉じる → 手順2.へ
- 移行リクエストを行わない場合(管理外アカウントを退避する)
- 「新しいユーザーを作成する」を選択し、管理外アカウントの変更先メールアドレスを控えたうえで、「続行」をクリック
- 同一ユーザー名で新しいユーザーが作成されるので、生成されたパスワードをコピーし、「完了」で閉じる
- 管理外アカウント利用者には、先に退避されたアカウント (~@gtempaccount.com)に元アカウントのパスワードでログインし、アカウントの退避先メールアドレスを設定してもらう → 管理外アカウントの退避完了
- 次に、新規作成した会社ドメイン管理下のユーザーに生成された初期パスワードでログインし、アカウントの初期設定をしてもらう
- 移行リクエストを行う場合
2. 【利用者】移行リクエストの承認
移行対象アカウントの利用者側で、移行リクエストの承認操作を実施してもらう。
- 移行リクエストを受けたユーザーに、以下のタイトルのメールが届く
- 「(ドメイン名)からの Google アカウント移管リクエストについて」
- 移行手順をもとに、アカウント利用者側で承認操作をしてもらう
- 利用者側から実施の報告を受け、GWS管理コンソール上で対象アカウントが「管理外アカウント」から「ユーザー」に移動されていることを確認する
参考: 移行エラーになるアカウント
移行時に「Googleアカウントを移行できません。もう一度お試しください」というエラーメッセージが表示され、移行リクエストを承認できない場合は、以下を確認する。
- 移行リクエストを受けたアカウントが、ファミリーグループに所属していないか
- 所属している場合は、利用者側で退会操作を行ってもらう(参考)
- 移行リクエストを受けたアカウント(組織ドメインのメールアドレス)が、個人アカウント(~@gmail.com)の予備のメールアドレスに指定されていないか
- 指定されている場合は、利用者側で解除してもらう(参考)
- 予備のメールアドレスだった場合は、Googleアカウントとしての実態が無いため、解除後は移行されない。そのため、GWS側で新規ユーザーとして作成しなおす必要がある
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